(この記事はタイパー Advent Calendar 2020 22日目の記事です。前日の記事はかり~さんのタイパーインタビュー09:らふりるさんです。)

こんにちは。ブラウザでプレイするタイピング速度測定というタイピングゲームを作っているHealer.Oです。

学校や授業でのタイピングゲームの活用について思うことを述べています。非タイパー向けの内容となります。また、それぞれの内容は項目完結型であるため、項目ごとの関連はありません。
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授業でのタイピング練習

プログラミング教育の必修化、GIGAスクール構想による1人1台端末の実現など、教育機関でのPCやタブレット、それに伴うネットワークの整備が進められています。情報以外の授業でも、これらの端末が使われるようになりつつあります。

ペンやマウスで操作できるシーンも多々ありますが、文字入力にはやはりキーボードが欠かせません。スマホのようにフリック入力で対応できる場合もあるとは思いますが、プログラミングではキーボード入力によるタイピングでないと非常に効率が悪いです。

授業でキーボードに初めて触れるという生徒も少なくはないでしょう。こういうとき、先生方はどのように生徒に指導しているのかが気になりました。
公立の小学校~高校であれば、教育委員会から何かしらの指導があるものと思いますが、ひょっとしたら何もないのかもしれません。「このソフト・サイトを使って指導するように」と細かく指定されるのでしょうか。ある程度のキー入力ができるものとみなしてその先のプログラミング授業やプレゼンテーション制作を進めているのでしょうか。こういうとき、タイピングゲームを使って生徒に指導ができればと思います。

「授業で使いたいから、こういう機能がほしいんだけど」という意見を出していただけると、タイピング速度測定に追加できるかもしれません。とりあえずは生徒(指定したユーザー)の成績管理みたいなことはやりたいと思っています。それよりもまずはお題をもうちょっと学校の授業向けにしろと言われるかもしれませんが。

タッチタイピングの習得は後回しでもよいのでは?

もちろん手元を見ずにタイピングをするタッチメソッドが習得できればよいのですが、我流でもよいのである程度の不自由なくキー入力のできるタイピングを習得したほうが生徒のためになるのではないかと思います。そのうち自然と速さを求めるようにまりますので(おそらく)、そうなってからホームポジションを覚え、タッチタイピングの習得を目指してもよいのではないかと。

最初のうちは文章ではなく、1文字ずつ表示されるアルファベットを打っていくタイプのタイピングゲームが向いています。言うまでもありませんが。

ホームポジションを覚えるうえでも練習に使うタイピングゲームには美佳タイプをおすすめします。令和の時代にはちょっと味気ない画面かもしれませんが、表示されるキーのグループ(キーボードの下段ごと、中段ごとなど)が細かく分けられていて練習には最適だと思います。

私の個人的な経験ではタッチメソッドは徐々に覚えたのではなく、ある程度の練習を経て急に使えるようになりました。スイッチが入ったかのように。使用したタイピングゲームは、もちろん美佳タイプです。当時高校1年生で、習得に費やした期間は2週間程度でした。

グループ競技として使ってもらいたいタイピングゲーム

ありがたいことにタイピング速度測定はいくつかの教育機関で利用していただいています。アクセス元を特定できないものが多いのですが、なんとなく中学校からの利用が多いように見えます。

毎朝10分間のタイピングの練習として使ってもらっているのか、レクレーションとして速さを競い合っているのか、それとも何らかの課題としてプレイしてもらっているのか。ログを見ながらあれこれと考えています。

そんな中で、クラスで一斉にプレイしているケースを考えます。

多くのタイピングゲームはレースゲームと同じで、誰かとその速さを競います。マラソン大会がタイピングになったようなものだとも言えます。クラスにはすごく速い人もいれば、遅い人もいることでしょう。一番速い人は一番遅い人の2倍も3倍もの速度が出ているかもしれません。

小中高とマラソン大会では常に最下位に近い順位だった私は、マラソン大会が大嫌いでした。走るのがしんどいというのもありますが、相対的な順位付けによって何とも言えない劣等感を覚えるのがつらかったです。そこまでのトラウマを植え付けることにはならないかもしれませんが、タイピングでも同じような嫌な思いをする人が出るのではないかということが気になっています。タイピング速度測定にもランキングがありますしね。

そこで個人で競い合うのではなく、チームごとに打鍵数を競い合うようなタイピングゲームがあってもよいのではないかと思います。個人の成績を競わないので、決して速く打てない人でもチームの打鍵数に貢献できます。誰のやる気もくじくことなく、速くなくてもタイピングを楽しめるようにありたいです。

このようなご時世ですので、クラスマッチとしてタイピングゲームを使うのも良さそうです。仕組みやルールをきちんとすれば、リモートでも対戦そうです。ひょっとしたら私が知らないだけで、同じようなことをやっているタイピングゲームがもうあるのかもしれません。

タイピングゲームのエンディング

ほとんどのタイピングゲームにはストーリーもないのでエンディングもないように思います。(ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド夜の森タイピングはストーリーがありますね)自分の目標を達成したところか、嫌になったところか、忘れたところがエンディングになるのでしょうか。はたまたサービス終了か…

授業でタイピングゲームを使うにあたっては、ダラダラとプレイするよりも何らかの節目があったほうがやる気を継続できるのではないかと思います。リアルタイムで1年が経過すると終了し、その期間中の成績を競うようなゲームというのはいかがでしょうか。打鍵数によって移動できるようなすごろく方式のゲームなんかも良さそうです。前述のクラスマッチみたいなゲームとの相性が良いのではないかと思います。

タイピングで覚えたい英単語

現在の学校での入力方式はほとんどがローマ字入力だと思います。かな入力をマスターすれば日本語文章の入力が速くなるシーンもあることでしょう。しかしプログラミングや英語教育でも活用でき、習得コストが比較的低いローマ字入力が人気であるのは当然のことだと思います。私もローマ字入力しかできません。

このところ文字を書く機会がめっきりと減り、英単語を書いて覚えるより打って覚えるようになりました。書くのと打つのとではどちらが覚えやすいのかはわかりませんが、タイピングの練習も兼ねた、英単語を入力するタイピングゲームなんていうのは学校で需要があるものでしょうか。

英語に対応することによって海外ユーザーの獲得も見込めるので、やりたいことの上位に入っています。ちなみに現在のタイピング速度測定のユーザーさんの1%程度は英語設定の端末からのアクセスのようです。

タイピングを始める年齢

来年1年生になる私の娘(6歳)がタイピングに興味を持ち始めました。
アルファベットもだいたい覚えたようですので、ニンテンドーDSでプレイできるポケモンタイピングDSでの練習を始めました。このゲームを選んだ理由は付属のキーボードが比較的小さく、6歳の娘でもホームポジションに指を添えられることです。

5~6回ほど練習したところで、人差し指によるキー入力はだいたい覚えられましたが、それ以外のキー入力は今一つです。中指や薬指でキーを押そうとすと、その指につられて周辺のキーも同時に押してしまい、ミスタッチとなります。指が自由に動かせていないように見え、まだ練習を始めるのは早いのではないのかと思います。

本人もそれがフラストレーションになっているようで、だいたいは泣いたり癇癪を起したりして練習を中断することが多いです。数日したらそれも忘れてまた練習しようとするのは良いことです。

これからも本人がやりたいといえばやらせるつもりですが、美佳タイプを紹介するのはもうちょっと指が成長してからでもよさそうです。だいたい小学校3年生くらいかなあと思っています。小学校では何年生から始めるところが多いのでしょうか。

おわりに

これまでタイピングを始める人の多くは既にタイピングに興味があり、ある程度のやる気があったものと思います。しかし学校の授業で始める人には、同等のやる気があるとも限りません。タイピングゲームによって、少しでもやる気が出れば幸いです。